見出し画像

燃えるような恋には必ず終わりがやってくる…長続きするカップルになるために知っておくべき知識

付き合ったばかりは燃えるような恋の時間が流れますが、1年、2年と経っていくといつまでもラブラブというわけにはいきません。しかし、長い付き合いでも、安定した愛の形があります。今回は、そんな安定した関係を築くための欠かせない知恵を教えます。


彼氏、彼女が何を話しても楽しい。
2人でどこかへ出かけても、部屋にいるだけでも盛り上がる。
1日、2日会えないだけで、すごくさびしい。
付き合ったばかりの恋愛初期には、燃えるような恋の時間が流れます。
しかし、徐々に熱量は下がっていき、ここで多くのカップルは最初の分岐点を迎えます。3ヶ月、半年程度で別れてしまう2人と、1年、2年、3年と安定した関係を築いていく2人へと。
付き合うまでの、付き合ったばかりの激しい感情の高ぶりは、確かに刺激的であなたの人生に楽しさをもたらしてくれるかもしれません。
しかし、長い時間をともに生きるパートナーを得ることはあなたに幸せをもたらします。
必ず終わりがやってくる燃えるような恋の時間のその後も、長く安定した関係を築いていくために欠かせない知恵を教えます。

燃え上がるような恋愛の賞味期限は1年

そもそも燃えるような恋の時間が徐々に収束していくのは、どうしてなのでしょうか?

この疑問について研究し、「ロマンチックな恋愛は1年ほどしかもたない」と結論付けたのが、イタリアのパヴィア大学の研究チームです。

彼らは、血中に含まれるニューロトロフィンというタンパク質に注目。ニューロトロフィンは、手が汗ばみ、胸がドキドキするといった恋愛感情の原因となるタンパク質です。

研究チームは最近、恋愛関係になったばかりの18歳から31歳の男女58名を被験者に、血中に含まれるニューロトロフィンの値を測定。
すると、恋愛初期の段階において高かったニューロトロフィンの値は、関係の継続とともに低下していくことがわかりました。
つまり、人はつがいになり、子孫を残すという生物学的な理由から恋愛初期にニューロトロフィンを多く分泌し、お互いの感情を盛り上げていくのです。

燃え上がるような1年の後は、安定した恋愛関係へ移行する

では、血中のニューロトロフィンの値が低下し始めると、恋は終わってしまうのかと言えば、そうではありません。

パドヴァ大学の研究チームのメンバーでレポートの共著者、ポリッティ博士は「愛情がなくなったのではなく、激しい感情がなくなっただけで安定した愛へと移行するのだ」と指摘しています。

つまり、燃えるような恋は時間の経過とともに、安定した真剣な愛、心理学的に言う「成熟した依存関係」へと変わっていくのです。

一方で、恋愛初期の情熱的な期間が過ぎるとともに別れてしまうカップルがいるのは、どちらかが、あるいは双方が「今のこの状態がずっと続く」と誤解しているからです。
恋人との関係、夫婦間の愛情のバランスは常に変化していきます。


永遠に変わらぬ愛はありますが、2人の成熟した依存関係は少しずつ状態を変えていくのです。それが長続きするカップルというものです。

お互いを思いやる長期的な関係こそが人間の幸福

ハーバードの研究グループが75年という驚異的な時間をかけて行った「成人発達研究」という調査があります。

この研究調査で導き出されたのは、「良い人間関係が人の幸福と健康を高めてくれる」ということでした。

人生に幸せをもたらしてくれるのは、
「老後の資金がいくら積み立てられているか?」
「現役時代にどれだけ成功し、重要な仕事をしてきたか?」
「どれだけ多くの人に影響力を発揮できるか?」
といったことではなく、身近な頼れる人との間に育んだ愛なのです。
愛する人との生活は、神経系を緊張から解放させ、脳の健康が保たれる期間を長くし、心と体の苦痛を和らげてくれることが、この研究から明らかになっています。

恋人や夫婦が相手に対して抱く愛情は、良質なワインのようなもの。その場でコルクを抜き味わってもいいですが、セラーに保存し熟成させることで味が変わり、深みが増していきます。

出会ったままの状態を期待するから相手を幻滅することにもなり、一方が同じままの熱さを期待するから裏切られたと思うことになります。

愛は変わっていくもの。それも2人でより良いバランスへと変えていくという感覚を持つことで、長く安定した関係へと発展していきます。

大切なのはお互いの関係性が変わっていくのを楽しむことです。
それが長続きするカップルになるための必要な知恵といえます。