安易な「わかる」はNG!アドラーに学ぶ女性にモテる話の聞き方
「聞き上手は、モテる」とよく聞きますが、実際はどういった聞き方が聞き上手なのでしょうか。アドラー心理学で紹介されている“共感”をキーワードにした、より深い話の聞き方の手法を教えします。
聞き上手は、モテる。
これは恋愛に関するコラムやエッセイで何度となく取り上げてきたモテの大原則です。
とはいえ「聞き上手とは?」と改めて聞かれたら、あなたはどんな聞き方が上手だと答えるでしょうか?
「要するにさ」や「わかるけど、俺はそう思わない」など、相手の話をさえぎって自分の話をし始めてしまうのがNGな聞き方だというのはよく知られていることです。
逆に、共感しながら相手の言葉に耳を傾け、「すごいですね」「なるほど」「さすが」などと受けていくのが、モテる聞き方だとされてきました。
しかし、ベストセラーとなった『嫌われる勇気』などで再評価されているアドラー心理学では、共感をキーワードにより深い話の聞き方の手法が紹介されています。
グチをこぼす女性に共感しないままの「それ、わかる」は逆効果
「共感を大切にしましょう」と教える従来のモテる聞き方のロジックでは、気になる女性や彼女の話を聞いていて、仮に意見が違っても「それ、わかる」と受け止めましょうと語られてきました。
しかし、アドラー心理学では、本心ではない「それ、わかる」は共感にならないと指摘します。
例えば、職場の同僚など、共通の知人について相手が「あの上司の仕事のやり方、おかしいと思う」と愚痴をこぼしてきたとしましょう。
そのとき、あなたがあのやり方はあれでありと思っているなら、無理に「それ、わかる」と返さなくてもいいということです。
意見が違うなら、否定も肯定もせず、「そっか、あなたは上司の仕事のやり方がおかしいと思っているんだね」と、相手の感情に沿って繰り返していく。これが共感を伝える聞き方です。
質問することは、あなたの共感を相手に伝える最良の方法
そのうえで、重要なのが相手を理解しようと考えて発する質問です。
ただし、ただ質問をすればいいのではなく、モテるかどうかは、その質問の方向性によってわかれてきます。
モテる人は、「そっか、あなたは上司の仕事のやり方がおかしいと思っているんだね」の後に、「どういうときに、そう感じたの?」と続けます。
ところが、論理的に物事を処理しようとしやすい男性は、「その上司のどんなやり方がおかしいの?」と聞いてしまいがちです。
この2つの質問では、問いかけている方向が違うことに気づくでしょうか?
話している女性は、上司の仕事のやり方についてたくさん語りたいわけではなく、自分の感情がどう動いたかを聞いてもらいたいと思っています。
この心理を理解したうえで、相手の話を聞きながら、より感情にフォーカスした質問をしていくこと。
それがアドラー心理学で紹介されている、共感を伝える話の聞き方です。
求められているのは「答え」ではなく、「感情」への共感
気になる女性の話を聞いていて「どうしたらいいと思う?」と言われたら、男性はついつい「いい答えを返したい」と思うものです。
でも、大切なのは共感です。実は女性の9割は「どうしたらいいと思う?」と聞きながら、答えを必要としていません。
求められているのは、「どうしたらいいのかがわからないこと」に共感する姿勢です。
「それは確かに、どうしたらいいかわからなくなりますよね」「大変だったね!」
これでOK。無理に悩んでいる状況に対して理解を示して寄り添う必要も、事態を分析して解決策を提案する必要もありません。
余計なことはせず、気になる相手の感情の動きに集中して、話に耳を傾けることがモテる聞き方の大原則なのです。