立食パーティ、婚活イベントで成果を出す会話術
短時間で初対面の出会いが連続する立食パーティや婚活イベントは、どんなに外向的な人でも緊張するもの。しかし緊張する場に向かうのだからこそ、準備が不可欠。戦略的な会話術の組み立てを学び、緊張しても実力が発揮できる術を教えます。
立食パーティや婚活イベントなど、短時間で「初めまして」の出会いが連続する場というのは、どんなに外向的な人でも緊張するものです。
焦ってうまい返しができずに噛み合わない会話を始めてしまう人、受け身になって気まずく黙り込んでしまう人、沈黙に耐えられず自分のことばかり話し出してしまう人……。
緊張した結果、自分のいいところを出せずに終わってしまうパターンは誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
ところが、多くの人は失敗して落ち込みながら、「場数を踏めば慣れるかな」と次のパーティやイベントに無策で飛び込んでしまいます。これは時間的にも金銭的にも、もったいない選択です。
ひとつだけはっきりと言えるのは、緊張する場に向かうのだからこそ、準備が不可欠。戦略的な会話術の組み立てを学び、緊張しても実力が発揮できるよう備えておくべきなのです。
相手が主役の「エアータイム」が基本
立食パーティや婚活イベントを攻略するための戦略的な会話術。その中核を成すのが「エアータイム」。相手を主役にする時間のことです。
「俺は何々で〜」「私は◯◯な性格で〜」と自分語りを始めるのではなく、聞き役に回りましょう。
人は年齢、性別問わず承認欲求を持っているので、自分のことを話し、聞いてもらうのが好きな生き物です。とくにまだ共通項もない「初めまして」の2人であれば、相手のことを話題にしていくだけで、会話はスムーズに流れていきます。
まずは、自己アピールよりもインタビューに徹しましょう。
目に入ったものをネタに質問していく「ビデオトーク」
とはいえ、緊張から「何を聞いたらいいかわからない」状態になることもあるでしょう。そんなときは、メンタリストが“ビデオトーク”と呼ぶ会話術を試してください。
これはあなたの目に入ったものから、会話のネタにしていくテクニックです。
例えば、出会った相手が身に付けているものに着目。白いシャツを着ていたら、「今日は白いシャツなんですね」「普段から、白をよく選ぶんですか?」と。見たままを話していきます。
その際、気をつけるポイントは、絶対にこちらの価値基準で評価を下さないこと。「似合っている、似合っていない」などの評価は、ある種の自己アピールです。あなたの意見は挟まず、フラットに感想を伝え、質問することが会話をスムーズに進めるコツです。
言葉のキャッチボールを繰り返すうち、自然と親近感が増していきます。
また会いたいなら、「共通点探し」で次へとつなげる
しかし、あまりにも長い時間エアータイムを続けていると、他の人と話すチャンスを失ってします。そこで、事前に「1人につき、エアータイムは10分」といったルールを設けておきましょう。
制限時間が近づいてきて、あなたが「この人とまた会いたい」という気持ちになっていたら、仕上げに入ります。
次への策として、お互いの共通点を見つけるための質問をしましょう。時間もありませんから、遠回りせず、ストレートな聞き方でかまいません。
「私と共通点があったらうれしいなと思って、◯◯さんはどんなこと興味があるんですか? すごく知りたいです」
旅行、グルメ、スポーツなど、同じような趣味に興味があるとわかったら、それをフックにして、「◯◯がおいしいお店があるので、ご一緒にどうですか?」、「伝手があって、◯◯の試合のチケットが手に入るんですが、いかがですか?」と再会の約束を交わしましょう。
総仕上げとしての「ホット・リーディング」
最後の仕上げとして、相手から離れた後に「相手のファッション」、「相手の語った内容の重要ポイント」、「相手が好きだといったこと」などをメモします。
そして、次に会ったとき、「この間、好きだと聞いた気がするので、(スイーツを)買ってきました」や「今日のブルーのシャツもステキですけど、パーティのときの白いシャツも爽やかで印象的でした」と会話の枕に使います。
相手は自分が覚えていなかったことをあなたから指摘されて思い出すことで、ぐっと心を動かされます。
これは「ホット・リーディング」と呼ばれるテクニック。会話の組み立て次第で、ここまで成果を出すことができます。出会いの始まりの会話においては、言葉が行き交う量を増やすことがなにより大切です。