反芻思考とは?くよくよ悩んでしまうのは反芻思考が原因かも。考えすぎを改善する3つの方法
「過去のことを引きずってしまう」「くよくよ悩んでしまう」といった反芻思考に悩んではいませんか?今回は、反芻思考の度合いを図るテストをご用意。ちょっとしたことでも考え込んで悩んでしまう反芻思考を改善する3つの方法も解説します。
◆ あのとき、友達にあんなことを言わなければな……
◆ どうして仕事であんなミスをしてしまったんだろう……
◆ 彼氏に頼りすぎたからダメだったのかな……
過去のことは変えられないとわかっているのにずるずると引きずって、クヨクヨ悩んでしまうことはありませんか?
こうしたネガティブな思考を心理学の世界では「反芻思考」と呼びます。
誰でも過去のことを思い返して悩むことはありますが、回数が増え、続くようならメンタル面の不調につながることも。
そこで今回は、反芻思考の度合いを測るテストを用意しました。あなたの反芻思考度をチェックするだけでなく、クヨクヨ悩み続けてしまうネガティブな思考を改善する方法も解説します。
「反芻思考」とは?
反芻思考とは、ずっと同じことをくよくよと考え続けてしまう傾向です。
「ああ、もうあのことは考えたくないんだけどな……」と言いつつも、
「なんでやっちゃんだろう」
「もっといい方法があったかもしれないのに」
「だから、今もうまくいかないんだ」
「ほら、今日もあんなミスをしたし、自分はダメだ」
……といったネガティブな思考が渦巻いていきます。
また、反芻思考は誰もが持っている思考ですが、その傾向には強弱があります。たとえば、
気分転換してすっきりできる人
→反芻思考の傾向が弱いタイプネガティブ思考が渦巻いて止まらない人
→反芻思考が強いタイプ
……といった具合です。ちなみに、反芻思考の強弱は変動します。今は、あんまり過去のことを悩まないタイプだとしても、何かをきっかけに反芻思考が強くなる可能性もあります。
うつ病も誘発する!反芻思考によるデメリット
反芻思考の傾向が強くなると、過去の変えられない出来事を起点にして、ずっと同じ内容を悩んでしまうため、次のようなデメリットが生じます。
本当に自分のやりたいことや好きなことを見失ってしまう
反芻思考が強いと、過去に縛られ、現在に楽しみが見出せなくなります。
すると、人生の目的や欲しいものがわからなくなり、重大な決断もできなくなるのです。
自分のいいところが見えなくなってしまう
反芻思考に陥ると、自分のダメなところばかりに目が行き、自分のいいところが見えなくなり、自己肯定感が著しく下がります。
時間を無駄にしてしまう
クヨクヨ悩んだところで過去に起きた出来事は変わりませんし、問題も解決されません。
つまり、反芻思考にハマっている間に流れていった時間は無駄になってしまうのです。
集中力が低下し、新たな失敗をしてしまう
反芻思考に陥ると、脳の問題解決能力が足りなくなり、集中力が低下します。
すると、注意力が散漫になり、新たな失敗の引き金になることも。
反芻思考が強いとこうしたデメリットが複合的に発生します。すると、ますます自分を責めるようになり、それがうつ病を始めとするメンタルの不調の原因にもなってしまうのです。
反芻思考になっているか確かめるテスト
反芻思考は強弱の差こそあれ、誰もが備えている思考の型です。
そこで、現時点でのあなたの反芻思考の状態を探るためのテストを用意しました。次の7つの問いにイエス・ノーで答えてみてください。
反芻思考度テスト
Q1.
「考えるのをやめたい」と思っても、その問題に意識を集中してしまうことが多い
Q2.
自分が発言したことを何度も頭の中で振り返っている
Q3.
自分に関するネガティブな思考を止められなくなることがある
Q4.
やってしまったことを振り返って、考え込むことがよくある
Q5.
仕事での議論や家族との口論が終わり、しばらく経った後、その内容について思い返すことがよくある
Q6.
過去の特定の状況における自分の振る舞いを、頭の中で再生することがある
Q7.
恥をかいた出来事を何度も頭の中で思い返してしまう
結果は……
7問のうち、イエスはいくつありましたか?
【YESが0〜1個:ほとんど反芻思考をしないタイプ】
過去の失敗した経験を思い出し、ネガティブな感情が出てきても、それをうまく断ち切れるタイプです。
過去は過去と割り切り、今、対処するべき出来事に集中したり、新しいことにチャレンジしたりすることができるため、自分の好きな道を追求していくことができます。
【YESが2〜3個:反芻思考レベルは軽度〜普通】
「反芻思考に陥っている!」と自分で気づいて切り替えられる場合と、反芻思考を続けてしまう場合が混在しています。
とはいえ、ときにネガティブになってしまうのは、誰にでもあること。
もし、反芻思考が強くなってきていると感じているなら、後ほど紹介する反芻思考対策を取り入れてみましょう。
【YESが4〜5個:反芻思考レベルが普通よりもやや上】
反芻思考に陥る頻度が高いタイプです。
ネガティブな感情に追い詰められていると感じているなら、次の項目で紹介している反芻思考対策の「意図的に気をそらす」を中心に実践してください。
【YESが6〜7個:反芻レベルはかなり高め】
反芻思考に陥っているとわかっていても、止めることができない状態になっています。
次項で紹介している「反芻日記」を付けることで、ネガティブな思考に引っ張られる状況を改善していきましょう。
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反芻思考を改善する対策
反芻思考から抜け出せないままでいると、その状態そのものが新たな悩みとなって、ますます反芻思考がループする取り返しのつかない状況に陥ってしまいます。
そこで、できるだけ状態が軽いうちに反芻思考を改善する対策に取り組みましょう。
今回は心理学的に効果が実証されている3つの方法を紹介します。
反芻思考を改善する対策① 反芻日記
「反芻日記」とは、どんな状況で、どのような反芻思考が起きているのかをノートに付けていく対処法。
書くことで客観的に自分の状態を見ることができ、ネガティブな思考の連鎖から抜け出すことができます。
また、どんなときに反芻思考が起きるのかといった「反芻トリガー」を把握することで、うまく自分の思考をコントロールできるようになる効果も得られます。
そんな反芻日記の活用法は、以下の3ステップに分かれています。
活用ステップ① 反芻思考の流れをノートに書き起こす
・どんな反芻思考をしたか
・何がきっかけになって反芻思考が始まったか
・どこで反芻思考をしていたか
……など、反芻思考をしたときの流れと内容を反芻日記としてノートに書き出します。
活用ステップ② 反芻トリガーの把握
① 誰かに会った時に反芻思考が増えることはないだろうか
② 反芻思考が増える場所はあるだろうか
③ 反芻思考に陥りやすい状況はあるだろうか
この3つのポイントを意識しながら、反芻日記を読み返していきましょう。
反芻トリガーが見つかったら、その状況が再現されないよう心がけていきます。
活用ステップ③ ネガティブ思考を分析する
反芻日記を読みながら、「反芻思考に陥っているときの自分はどんな感情を抱いているか」を観察して探っていきましょう。
たとえば、「過去の失敗を思い出してしまって、何もやる気がしない」だとしたら、
・何もやる気がしない自分について、どう感じているか
・これまで『何もやる気がしない』と思ったときと、今回とで、何か違うところがあるか
・何もやる気がしないけど、そのなかでもやる気が出るものやできることはあるか
…といったように細かく分析することで、自然と自分を観察対象にする客観的な見方が身についていきます。
感情の変化や差に目を向け、細かいディティールに注目することでネガティブな感情が遠のいていきます。
反芻思考を改善する対策② 意図的に気をそらす
人は何かに集中しているとき、反芻思考に陥りにくいことがわかっています。
ですから、反芻思考が始まったなと思ったら、
本を読む
ゲームをする
友達と話をする
筋トレをする
……など、別の何かに集中するよう行動を変えて対処しましょう。「反芻思考が始まりそうになったら、〇〇をする」と決めておくのも得策です。
なかでもおすすめなのが、木々がある場所での散歩。
スタンフォード大学の研究では、反芻思考が強い人たちに90分ほど森の中を歩く習慣を取り入れてもらったところ、反芻思考の回数が大きく減少するという結果が出ています。
都市部で暮らしていると「森の中を90分」歩くことは難しいですが、公園や遊歩道などを散歩するだけでもクヨクヨと悩み続ける思考を断ち切る効果が得られます。
また、別の研究では室内に観葉植物を置くだけでストレスレベルが下がることもわかっています。
反芻思考が始まりそうと感じたら、観葉植物の世話をしたり、眺めてみたりするのもいいでしょう。
反芻思考を改善する対策③ ネガティブになる時間を決めておく
あえてネガティブな考えに浸る時間を決めておくのも、反芻思考の対策となります。
たとえば、「私は土曜日の23時から0時までおもいっきりネガティブモードに入る」とあらかじめスケジュールを決めてしまうのです。
すると、他のタイミングで反芻思考に陥りそうになったとき、「土曜日の夜にね」と自分でブレーキを踏み、ネガティブを先送りすることができます。
これはメンタルコントロールの手法の1つで、うまく活用すると反芻思考の起きる回数が大きく減っていくはずです。
反芻思考を加速させるNG行動
反芻思考対策として効果的な方法がある一方で、多くの人が実行しがちでじつはネガティブな思考が加速してしまうNG行動があります。
反芻思考が悪化するNG行動① 考えないように忙しくする
「仕事で忙しくしている方が余計なことを考えなくていい」
「週末を予定で埋めた方がさみしさを感じなくていい」
こんなふうに余白時間を仕事や予定で埋めることによって、ネガティブな思考から離れるという方法を取る人は多いもの。
一見、効果的に感じられますが、無理をしたストレスによってメンタルに大きな負担がかかります。
その負担が反動となり、後々に深刻度の高い反芻思考に陥ってしまうことも。無理は禁物です。
反芻思考が悪化するNG行動② ネガティブを否定する
「こんなふうに考えちゃいけないから変わらなくちゃ」
「過去に囚われていても意味がないから、新しい自分に」
そんなふうにネガティブな考えそのものを無理やり否定して、反芻思考から目を背けるのも逆効果です。否定して、なかったものにしても問題が先送りされるだけ。
「反芻日記」などでネガティブな感情を否定せずに受け止めて、対処していくことで状況は好転します。
もし、あなたが「反芻思考の傾向が強くなっているかも」と感じているなら、NG行動は避け、改善する対策を実践していきましょう。
心が囚われている過去の出来事と距離を置くことで、反芻思考の傾向を弱めていくことができるはずです。