【愛着スタイル】恐れ・回避型愛着スタイルを持つ人の人間関係の特徴と恋愛傾向
2つの不安を抱える「恐れ・回避型愛着スタイル」の特徴って……?
今回は、「恐れ・回避型愛着スタイル」を持つ人の人間関係の特徴と恋愛傾向を解説します。
愛着スタイルとは?
愛着スタイルとは、恋人や友人など、あなたが周囲の人たちとどんなつながり方を求め、どんな状態が快適だと感じるか左右する傾向のこと。
心理学の研究では、愛着スタイルがあなたの生活に幅広く影響を及ぼしていると考えられています。
愛着スタイルは「安定型」「不安型」「回避型」「恐れ・回避型」に分けられ、基本的に子どもの頃の親との関係によって形成されていき、一般的には、
◆ 親の愛情を十分に受け、危険や不安を感じることの少ない環境で育つ
→「安定型」
◆ 何らかの不安材料が付きまとう環境で育つ
→「不安型」「回避型」「恐れ・回避型」
……となっていくとされています。
ただし、遺伝的な要素や10代、20代以降の生活環境によっても変化していくとも考えられ、一度定まった愛着スタイルが一生続くというわけではありません。
また、100%「安定型」ということはなく、誰もが「安定型」「不安型」「回避型」「恐れ・回避型」の要素を併せ持っていて、そのうちどの型が一番強く出ているかによって、その人の愛着スタイルが定まります。
その中でも今回は、「恐れ・回避型」の愛着スタイルを持つ人の恋愛や人間関係における特徴を解説します。
恐れ・回避型愛着スタイルの人間関係における特徴
恐れ・回避型愛着スタイルの人は、不安型と回避型の両方の特徴を併せ持っています。
これはなかなか複雑な状況で、相手の反応に敏感で、嫌われるかもしれない、嫌われたくないという不安が強い一面と、対人関係を回避して、ひきこもろうとする人間嫌いの一面の両面を抱えているのです。
1人でいることに不安があり、誰かと仲良くしたいと思う一方で、相手と親密になることには強いストレスを感じ、傷ついてしまう。
大きな自己矛盾を抱えているため、対人関係はより錯綜し、不安定なものになっていきます。
根底にあるのは、「人を信じたいけれど、信じられない」というジレンマです。
そのため、恐れ・回避型の人は、疑り深く、相手の言動に傷つけられたという被害的認知に陥りやすい傾向があります。
また、本音を話すのが苦手で、自己開示をうまくできないものの、誰かに頼りたいという想いは持っています。
つまり、相反するものを求める自分に他でもない本人が振り回されているのです。
こうした特徴があるため、友達付き合いや仕事上の人間関係でも、非常にストレスを感じやすい愛着スタイルだと言えます。
恐れ・回避型愛着スタイルの恋愛傾向
恐れ・回避型愛着スタイルを持つ場合、恋愛でも、つながりを求める気持ち、拒絶する気持ちがぶつかり合い、生きづらさを感じる場面が増えていきます。
だからこそ、恋愛は非常に重要な要素となってきます。
というのも、「信頼できるパートナー」を作ることで心の拠り所を得ることができるからです。
専門的には「安全基地」と呼ばれますが、自分を無条件に受け入れてくれる人の存在がいることで心の葛藤が軽減されます。
安全基地とは、いざというとき頼ることができ、守ってもらえる居場所。その人の存在が心の拠り所となり、支えになります。
例えるなら、子どもの頃、不安になったとき、一目散に駆け寄ることができたお父さんやお母さんのような存在です。子どもたちは、安全基地があるからこそ、活発に行動できるのです。
信頼できるパートナーが一時的に、理想を言えば数年というスパンで安全基地になってくれることで、恐れ・回避型の持つ不安型と回避型の傾向は安定型に変化していきます。
ただし、そのような恋人ができるまでは「幸せな恋愛」はなかなかできず苦労することが多いでしょう。
自分のことをなんでも話せる人との出会いを大切にしていくことが、幸せな恋愛への近道です。
他の愛着スタイルも見てみよう
「自分は恐れ・回避型ではないかも」「もしかして、恋人は恐れ・回避型以外に当てはまる?」と感じた方は、ぜひ他の愛着スタイルも見てみてください。
当てはまる愛着スタイルが必ずあるはずです。
また、冒頭で述べたように、どんな人でも複数の愛着スタイルを兼ね備えています。
そのため、他の愛着スタイルを知ることはより自分を知ることに繋がります。ぜひご覧ください。