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【ユーザーへの直接貢献を実現する】 | ”データドリブン” な組織を牽引するwithのデータアナリストとは

マッチングアプリ市場は若い世代を中心に急成長を続けており、数年内に現在の規模から約2倍の1500億円規模にまで成長すると言われています。現在は、登録ユーザー数が750万人を超え、withが抱えるデータも膨大になっています。withは「価値観」をベースにしたマッチングを日々追求しており、データドリブンな施策実行のために、データ分析を非常に重要視しています。今回は、withの事業戦略、プロダクト企画には欠かせない存在であるデータアナリストチームのリーダーである竹久さんに、withならではのデータアナリストの価値貢献について伺いました。

― 最初に、竹久さんのご経歴について簡単に教えてください。

竹久:私は、新卒でヤフー株式会社に入社し、7年勤めておりました。
最初の3年間は主にYahoo!メールシステム運用チームをしていました。その後、アナリストの部署に異動し、Yahoo!プレミアム会員に関わる様々なサービスをまたいだ分析の業務を行っていました。会員が利用する様々なサービスに対しての部門横断型の分析といったことをしていました。
当時、転職における自分の大きな軸として、自分がとてもお世話になったサービスを作っているところが良いなと漠然とイメージしていました。いわゆるtoC向けプロダクトがある企業に興味を持っていましたね。

― withへ入社しようと思った理由はなんでしょうか?

竹久:実は、妻とはwithを使って知り合ったんですww 他にもtoC向けプロダクトを開発している企業の選考を受けていましたが、その中でもwithはそういったご縁があって選考に進んでいました。
withに入社する大きな決め手としては、各社の選考が進んでいく中でwithが一番自分の環境に寄り添ってくれたからです。どうしても前職の退職に半年くらいかかることになってしまいそう…という状況だったのですが、そんな状況にもかかわらずwithは自分に寄り添ってくれました。

これはwithの当時のメンバーにも伝えていたのですが、前職に大変お世話になったというのがあり、どうしても中途半端な状態で離れることはできないと思ったからです。というのも、前職で今の僕のアナリストとしてのスキルや基礎的なところを全て教わったため、しっかりとチームに迷惑をかけないようにということで入社を待ってもらいました。
現在のwithもその辺りのメンバーに寄り添う、という部分はずっと変わっていないと思います。メンバーの雰囲気ももちろんですが、とにかく柔らかい会社だなということも最終的な後押しとなってwithへの入社を決めました。

自転車で1時間かけて鯛焼き買いに行って、近くの公園でそれを食べている写真

”ユーザーへの直接貢献”が可能な環境がより本質的なデータ分析を加速させる。データアナリストの4つの役割。

― withのデータアナリストとは、どんな業務があるのでしょうか。

竹久:一般的なデータアナリストとしての役割として、各部署や担当者たちのwithのサービス全体の意思決定のサポートがメインです。例えばある施策をリリースして、その施策をそのまま進めて良い結果を生むだろうか見極めたり、見極めるための効果測定を行います。アナリストが分析したデータを用いて、組織やプロダクトのその後のアクションに繋げてもらうことが大きなミッションです。
withの施策のネタとなる分析を行いながら「今こういう行動を促すとマッチング確率・確度が高くなりそうです」や「こういうユーザーがとても多いので、そこにアプローチしたら良さそうです」のような提案をしながら、プランナーの皆さんが企画する施策に生かしてもらうというものです。アナリストのミッションとしては、様々な意思決定のサポートや各チームメンバーが漠然と抱えている疑問、例えば「withってユーザーにとって良いプロダクトなんだろうか」「今のwithに登録している男性たちは果たしてプロダクトに満足してるのだろうか」といったところなどを定性的なデータと定量的な社内にある履歴・行動履歴から分析しています。その上で、「今のwithだと、こういったユーザーが結構満足度高く利用してくれてそうです」といった疑問に対する答えをお渡しすることもありますね。

― 提案も含めて行っているのですね、その辺りもう少し具体的に教えてもらえますか?

竹久:withのデータアナリストとして、具体的な業務内容は、4つあります。一つ目が、いわゆるデータアナリストのメイン業務でもある、事業の主要KPIの可視化かと思います。定常的なデータ分析については、withではDOMOというBIツールを導入しているため、そちらを用いて分析しています。ふとした疑問に答えるようなスポットでの分析には、エクセルやスプレッドシートを用いて共有します。

竹久:二つ目が、withで企画 / 実行される施策の効果測定というところがあります。これがwithのデータアナリストの業務では一番大きい割合を占めています。先ほどお伝えした、「意思決定のサポート」というところに大きく繋がってきますが、実際に施策やキャンペーン、新しい機能が出た際に、そのキャンペーンや機能が実際にどれくらいKPIに貢献したかをアナリストが分析し、withのプランナーへレポートします。その際により深い分析が必要であれば追加でデータ分析を行います。分析の対象データはどのようなセグメントなのかはもちろん、実際に施策の結果があまり芳しくなかったときには、「なぜ芳しくなかったのか」をプランナーと一緒に分解、分析してみるということを繰り返していきます。

竹久:三つ目がアドホック分析です。これは、先ほどお話しした「どういったユーザーがwithにとって良いのだろうか」といった漠然としたメンバーの疑問に対して、アナリスト側で実際に分析設計 ~ 実行までしてみて、答えを報告するというものですね。一般的にはアドホック分析と呼ばれることが多いかと思います。

竹久:四つ目が、withのアナリストならではの業務といったところでもあり、その他のサービスのアナリストと違うところでもあるのですが、”マッチングアルゴリズムの改善”というところ担当しています。これがまさしくユーザー体験に直に影響してくるものです。また、事業KPIというところで売り上げにもダイレクトに関わってくるところです。withのデータアナリストはその責任を業務範囲として担当しています。アルゴリズムの改善では、「どういった変数を入れると、マッチングに繋がり、その後のメッセージが連続していくか」というのを日々研究しています。その分析、改善内容をサーバーサイドエンジニアの方と協力して実装してもらい、結果がよければさらにブラッシュアップしていくということを繰り返しています。

― withの”データアナリスト”ポジションで魅力に感じる部分はありますか?

竹久:一般的なデータアナリストポジションとの違いについてお伝えすると、データアナリストの大前提の役割として、”意思決定のサポートをする”というのがあります。”サポート”のため、どうしても事業の主要KPIに対しては間接貢献というところが多いんですよね。前職のヤフーでも基本的な業務としては、ユーザーの行動を分析して、それをマネージメントレイヤーに連絡する。そして、レポートした先のビジネスサイドのメンバーの意思決定をサポートする、といった間接貢献のところがメインでした。
しかしwithの場合は、アナリストが直接貢献ができるというのが大きいかなと思います。直接貢献というのは、マッチングアルゴリズムの構成に関わっているということが大きいです。自分(データアナリスト)が変なアルゴリズムを作れば、簡単にプロダクトの見栄えが悪くなったり、ユーザー同士が全然マッチングしなくなってしまったり、すぐにプロダクトのクオリティが下がってしまいます。そういうところで事業に対してインパクトの大きな部分を任せてもらっているというのは、withのデータアナリストとして大きなやりがいがある部分かなと思っています。

― アルゴリズムに関わることができるのはデータアナリストとして珍しいのでしょうか?

竹久:一般的なマッチングアプリの他にも、商品と商品のマッチングだったり、企業と購入者とのECのようなマッチングというプロダクトも多くあるかと思います。
そこに普段そのアルゴリズムの検討とかにはデータアナリスト以外のポジションの方が関わっているイメージがありますね。もちろん、これは会社によって異なるものかと思いますが、withの場合はデータアナリストの業務範囲がとても広いように感じています。データエンジニアの部分はサーバーサイドエンジニアの皆さんにお願いしていますが、データサイエンティストのような業務内容もwithではアナリストが担当することが可能です。withの場合は、データアナリスト、ビジネスアナリストが融合しているようなイメージを持っていただくとわかりやすいかと思います。基本はビジネスアナリストというところが一番大きな役割ではありますが、その中に、データサイエンティストとまでは言いませんが、マッチングアルゴリズムを研究、改善できる環境があるという感じですね。

”データ”に関わることは全方位的に経験し、スキルを身につける環境

―  withのデータアナリストを経験し、面白いなと感じることはありますか?

竹久:面白いな、経験できてよかったなというのは、”データ”に関わることは全方位的に経験でき、そしてアナリストとして経験できうる大体のことがスキルとして身に付くことですね。
「全方位的に」というとわかりにくいかもしれませんが、アナリストに求められるスキルセットは一通り身に付くはずだと思っています。ビジネスのコンサルティング的な考え方、インサイトを引き出し、BIツールを用いた開発や、マッチングアルゴリズムの研究といったところが色々とできるのがすごくいいところですね。

―  データ分析、効果検証のスキルはどのように高められていますか?

竹久:基本的にBigQueryを用いて、そこからデータ抽出することを前提としています。その中で、効果測定で実際どれぐらいの効果があったのかとか、マッチングアルゴリズムに用いる分析などで、RやPythonを使って統計分析することもあります。ちょっとした分析では、BIツールを利用しています。
基本的にSQLベースの作業をすることが多いです。データの分析結果のレポートや結果から提案をする際には、現場レイヤーにはよりシンプルにデータがわかりやすい状態のものを共有します。マネージメントレイヤーになってくると基本アドホック分析の結果を伝えることが多いです。その際には要点をGoogleスライドにまとめて報告することが多いです。

竹久:効果検証では、主にA/Bテストが多いかと思います。マッチングアルゴリズムの改善やデザインの変更はこの方法が多いですね。その他には、キャンペーン施策でどうしてもA/Bテストでの検証が難しい場合は、前後比較をすることもあります。期間が限定されたキャンペーンなので、どうしても時期要因や他のバイアスがかかってちゃんとした結果が出ないときには、RやPython使って、統計的な分析結果を出してみたりということもあります。効果検証は「どういった手法で、どういった比較の仕方をして、どういった結果を出すか」というのは全てデータアナリストが責任を持って設計から分析まで行っています。

―  データアナリストは、withの企画には必要不可欠な存在というイメージでしょうか。

竹久:そうですね。withで実施される施策に関しては、データアナリストは絶対に必要になるため、一つのプロジェクトには必ずアサインされています。なぜなら、withはかなり数値(データ)を重要視して意思決定しているためです。組織のカルチャーというか…データアナリストというポジション(職種)をとても大事に扱ってくれる会社だなと僕も感じています。データアナリストが分析した数値がほとんど無駄にならない会社だなとも思っています。

竹久:withの特徴としても、データアナリストを取り巻く環境は非常に良いと思っています。”良い”というのは、会社によっては、アナリストが分析したデータが、レポートしたその後にどう使われたのかわからないこともあるかと思いますが、withではアナリストが分析したデータが目に見えて施策に取り込まれていることがわかるためです。例えば、withの機能の中でユーザーに対するアドバイスを送るサポート機能があり、その中に「マッチング後6時間以内でないと返信率が悪くなるため、その時間を超えている場合はメッセージ送信を促す」というものがあります。この6時間以内という数値は、データアナリストが分析して提案している数字だったりします。このように、withのサービス内にアナリストがデータに基づいて提案したものが使われています。そういった意味で、直接的にプロダクトに貢献しているというわかりやすさはありますね。

左:竹久さん / 右:山田さん(同社 データアナリスト)

―  withではデータアナリストの存在がプロダクトに大きく貢献すると捉えているのですね。

竹久:CBOの五十嵐が元々データアナリストでもあり、組織の文化としてデータドリブンであることから醸成されています。その結果、エンジニアやプランナーとも協力しながらプロダクトのグロースに寄与できていると感じています。withでは、データアナリストがプロダクト開発におけるハブ的な役割を担える部署だと思っています。そういったところから、プロダクトへの直接貢献ができていると実感しますし、業務する上での面白みがあるかなと思いますね。

”アナリスト”の在り方にとらわれないwithの可能性を最大化させる役割がある

―  withでは今後どんなデータアナリスト組織を構成したいですか?

竹久:定常の分析業務に追加して、アルゴリズムの研究であったり、プロダクト開発における漠然とした問いにもっと精力的に回答できるような環境を作りたいと思っています。現状はありがたいことに、マストでやるべき分析業務が多くなってきていることもあります。この現状をいち早く突破し、データアナリストチームが出せる付加価値をさらに上げていきたいなと思っています。

―  今後、竹久さんが成し遂げたいことはなんですか?

竹久:マッチングアルゴリズムの研究をもっとやりたいなと思っています。統計量だけですと説明できないことがたくさんあり、それがマッチングアプリであるwithが保有するデータの面白さとも思っています。統計量的には、うまくいきそうなことも、実際にアプリに組み込んでみるとそうでなかったり…。現在も、研究というかマッチングアルゴリズム改善をたくさん行っていますが、もっと余白はあると思うんですよね。そういうところを楽しんで探求していきたいというのはありますね。その結果、データアナリストからの能動的な分析提案やより良いプロダクト開発へ繋がると確信しています。

―  最後に、withにマッチするデータアナリストとはどんな方でしょうか?

竹久:マッチングアプリには、男女両性が存在しているので両者のの関わりというか、どういった状態になればお互いが満足できたり、ユーザー体験が上がるのかというのを研究したりしています。この辺りに興味を持っていただける方はマッチすると思いますね。とにかく正解がなかなか見つからないというか、そもそも正解があるのかという環境だからこそデータ領域において、没頭できる環境だと思うんですよね。探究心がある方は非常にマッチするのではと思っています。漠然とした疑問に、解決するまでの各過程を楽しめる方はすごく向いていると思います。さらにどういった過程でやっていけばいいかみたいなことを、しっかり自分の中で考えて実行できる方とぜひご一緒したいと思っています。


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