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恋人にイライラしてしまう原因は?幸せな恋を持続させる付き合い方

最近、彼氏・彼女にいつもイライラしてしまう・・・あなたはその原因がわかりますか? それは気づかぬうちに相手に見返りを求めているからかもしれません。今回は、アドラー心理学の「課題の分離」に基づいて、恋人と良好な関係を長く続けていく方法を教えます。


◆ 彼氏に手料理を作ったのに、「おいしい」といった感想も何もなく黙々と食べて、「ごちそうさま」もなくテレビを見始めた。

◆ 彼女のためを思ってデートプランを練ってきたのに、何が気に入らないのか、途中からだんまり。気まずいまま、時間が過ぎていく。

どちらのケースも、彼氏・彼女が「ありがとう」のひと言を言ってくれたらムッとしないで気持ちよく過ごせたはずです。

そして、こうした小さなすれ違いの積み重ねで、別れてしまったカップルはたくさんいます。

自分が悪いのか、相手が悪いのかと突き詰めれば、相手の配慮が足りなかったと結論づけてしまうことが多いのではないでしょうか。

日々のイライラの積み重ねで別れてしまうカップルの共通点とは?

しかし、ベストセラーとなった『嫌われる勇気』などで再評価されているアドラー心理学では、相手からの見返りを求めた自己犠牲こそ、苦しみやケンカの原因になると考えます。

あなたが彼氏へ料理を作ってあげることも、彼女のためにデートプランを練ることも、あなたが「してあげたい」と思ってしたこと。

つまり、あなたの課題です。

それをおいしいかどうか、楽しいかどうかを判断するのは相手の課題ですから、あなたが彼氏、彼女の反応(課題)を気にする必要はないのです。もちろん、相手からの見返りがあるかどうかも、関係ありません。

この区切りがうまくいっていないカップルほど、ケンカがたえず、関係性が長続きしない傾向があります。

自分の行動と他者の反応の間に、きちんとした境界線を引きましょう。

このように、自分と相手を分けて考えることで「やってあげたこと」が承認されない苦しみから自由になることができるのです。

これをアドラー心理学では、「課題の分離」と呼んでいます。

「自分は自分、恋人は恋人」と分けるからこそ、相手を尊重することができる

自分と彼氏、彼女との間にきちんと境界線を引いていくことのメリットは、2つあります。

1つ目は、相手を尊重するようになることです。

自分は自分、相手は相手と分けて考えることで、「なぜ、彼は『おいしい』も『ごちそうさま』も言わないのか」、「どうして、彼女は『ありがとう』もなく、ムッとしているのか」という出来事に対して、怒りよりも先に疑問が生じるようになります。

すると、彼氏、彼女の言動の理由を想像するようになり、また「どうして?」と疑問を投げかけることもできるようになります。その答えが納得できるものであれば、お互いの関係性はよりよいものへと変わっていくことでしょう。

いずれにしろ、怒りが先に立ち、こちらも不機嫌になって「『おいしい』くらい言うのが礼儀でしょ!」、「楽しくないなら、そっちがデートプラン考えろよ!」とケンカを始めるよりも建設的です。

「課題の分離」で恋人への不必要なストレスから解放される

2つ目のメリットは、ストレスからの解放です。

「課題の分離」ができていないと、相手の問題を自分の問題だと思い込み、「この人を変えられないのは、自分のせいかも……」と悩んでしまいます。

しかし、人間の脳が同時に処理できる情報量はそれほど多くありません。

彼氏・彼女の振る舞いへの不満、怒り。その言動を変えられないことへの自責の念。そういった本来、抱える必要のない悩みは、大きなストレスとなってあなたにのしかかってきます。

そして、こんなにイライラするなら別れてしまおう……と、恋愛に短期間で終止符を打つ原因にもなります。

ですから、恋愛においてだけでなく、仕事や友人関係、家族との人間関係に煩わしさを感じている人も「自分は課題の分離ができていないのでは?」と振り返ってみてください。

特に生真面目で内向的な人ほど、対人関係に繊細で相手の振る舞いを自分の問題だと思い込みがちです。

自分は自分。彼氏は彼氏。彼女は彼女。友人は友人。家族は家族。他人は他人。

相手は相手、自分は自分と分けて考えることは、恋愛関係を含め、対人関係を円滑に、長続きさせるコツと言えます。

恋愛に限らず、「課題の分離」には対人関係のあらゆる局面で、あなたの心を軽くしてくれる作用があるのです。「課題の分離」という感覚を身に付けて、恋人と良好な関係を長く続けていきましょう。